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日々の吹き溜まり

日常の累積記録とメモ程度の読書記録

四年程積読していた。

読書

 

夜と霧 新版

夜と霧 新版

 

 

 大学時代、いつ買ったのか覚えていない。

この本を読もうと思ったのは、去年の秋だった。四か月前のことを昨年という、この時期の奇妙さは如何に。

AKBの衣装でナチスが炎上していた時に、ツイッターでフォローしていた人が読んだと聞いて、ああ、そういえばあるな、読んでいないなと存在を思い出したのがきっかけだった。

 

語れない本だ。体験記とはきっとそういうものだけど、この体験を語る痛みは、想像を絶する。

冷静に綴られているけれど、この体験を想像するには、想像力が足りないことを痛感する。

読んでどうにかなる本ではない。

語られた事実が地球上で起こったことを嘘ではなく、そのひどい惨状が、とても怖い。

追体験できたかと言われると自信がない。

心の痛みを想起させないように、淡々と書かれているように見えた。そうでなければ、書けなかったに違いない。たとえ、彼が精神科医だったとしても。

 

運命というのがいかに気まぐれで、それに翻弄される人間というものがいかに残酷か。

事実というのが一番残酷なのかもしれない。